東京証券取引所で株式上場している建設コンサルタントは、あまり多くありません。上場している会社は、それなりに規模が大きくて社会的にも認知される企業で待遇も良いというイメージがあるのではないでしょうか。
そこで、どの会社が上場しているのかをリストにしましたので就職、転職を考えている方々の参考にしていただければ幸いです。
上場会社とは?
「上場企業」を説明する前に「株式会社」について知っておきましょう。「株式」という証券を発行して資金を集めます。その資金を元手にして会社を運営して、売り上げを上げて利益を稼いでいく事業を継続していきます。その事業を開始するにあたって最初に必要なのが資金です。
例えば、最初の資金(資本金)を社長自ら賄い、商品の仕入れ金にあて、仕入れ金より高いお金で販売すれば利益が生まれます。その利益から人件費や手数料(税金も含みます)を差引けば企業の利益になります。そのようにして、利益を積み重ねながら事業を拡大していきます。
その企業が事業を拡大する場合や、新事業を立ち上げる場合などには当然「お金」がかかりますよね? そのお金を代表取締役社長自ら賄うことができれば問題ありませんが、現金・預金の多い企業でなければ難しいのです。
そこで企業は、「外部から資金を募る」必要が生じますが、資金を調達する方法は1つではありません。銀行からお金を借りることもあるのですが、利息を払わないといけませんし、会社の収益性が健全であるかどうかを判断して、資金を貸しても倒産しないだろうと判断されて始めて貸してくれます。資金を調達方法として企業や個人から資金を集めるために証券を発行するのもそのひとつです。でも、人はそう簡単にお金を貸してくれません。そりゃそうですよね、その会社が倒産したら、そのお金は戻ってきませんからね。会社の信用というのがあればこそ、人はその会社に投資してくれます。
投資してくれる人達がたくさんいるのが証券市場です。その証券が「株式」と呼ばれるもので、それを発行しているのが株式会社です。その証券市場で「株式」を売って指揮を調達すればよいのですが、その証券市場に参入するためには、特別な審査を経る必要があります。
新規上場するときに、新たに発行する株の量(調達額)とその企業の成長可能性について、投資家たちが厳しい目で評価して株価が決まります。
このように、色々な視点で審査・評価されているため、一定の信用が付き、一般投資家(お金を持っていれば誰でも投資家になれます)も安心して投資できるようになります。
「株式」を発行していても上場していない会社もあります。非上場株式会社のほうがはるかに多いです。上場しない理由には、様々あると思います。銀行からの借り入れで十分に経営できる場合、利益のたくわえが潤沢にあり新たな投資も過不足できる経営状況にある場合などです。
「上場会社」は大企業でないとだめということではありませんが、経営状態を投資家から監視されているため、多少は安心・安全な企業であると云っても良いでしょう。
反対に「非上場会社」だから、不安を抱く必要はありません。上場会社よりも着実な経営をされている会社もあるし、臨機応変な経営の舵取りができるため、敢えて上場しない会社もあるようです。
令和4年4月から市場区分が変わる
現在、東京証券取引所(以下「東証」という)には、市場第一部、市場第二部、マザーズ及びJASDAQ(スタンダード・グロース)の4つの市場区分があります。
幾つかの課題があり、それを踏まえて市場区分の見直し検討され、2022年4月4日に、現在の市場区分を「プライム市場・スタンダード市場・グロース市場」の3つの市場区分に見直すことになりました。
上場している建設コンサルタント
現在、上場している建設コンサルタントの市場区分と4月からの新市場区分について証券コード順に示しました。上場している会社名の中にホールディングス(グループ会社)では、分からないかもしれませんので備考に含まれる企業名を載せています。
非上場会社で有名な会社
非上場会社でも有名な会社がいっぱいあります。
ENEOSホールディングス、日本電信電話、東京電力ホールディングスそして竹中工務店も非上場会社です。
建設コンサルタントでも2位のパシフィックコンサルタンツ(株)も非上場会社です。
まとめ
上場企業は、投資家から監視されているので安心感・信頼感がある会社です。
でも、非上場会社にも優良な会社があること理解しておきましょう。
非上場会社で自社の持株会制度があれば是非参加して働いている会社のオーナーの一員となることで、帰属意識も高まるし、頑張りがいもできます。将来、上場することになれば、保有株価が何倍にもなる可能性が高いです。それを狙って、今後、上場しそうな非上場会社を選ぶのも良いかもしれません。
令和4年4月から上場されている市場区分が変わります。面接などで「御社は東証一部上で・・・」というより「御社は新市場プライム市場で活躍され・・・」と回答すると良く企業研究しているな。と、評価されるかも。
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