建設コンサルタントは、建設業界の中でどんな位置づけにあるのか、どんな仕事をしているのか、将来性があるのか、どんな会社があるのか等の疑問に答えていきます。この記事では、その中のどんな仕事をしているのかについて書いていきます。
建設 = 土木 + 建築
いきなり、難しい式から始まりました。
一般のひとは、たいがい建設、土木そして建築と混同して会話されています。
【Wikpedia】では、
建設(けんせつ、construction コンストラクション)は、建築(architecture)と土木(civil engineering)その他農分野の林業や造園の工事などや海洋分野やプラント、電設や通信分野のインフラストラクチャーなどの基盤構築の分野の総称。
以上のように説明されています。
つまり、建設は建築と土木を含む分野を示しています。よって、上式のように表現できます。
建設コンサルタントの定義
またまた、難しい話になっていますね。今度は、法律の中で定義された文章を紹介します。
【昭和二十七年法律第百八十四号 「公共工事の前払金保証事業に関する法律」第十九条の一文】
土木建築に関する工事の設計若しくは監理若しくは土木建築に関する工事に関する調査、企画、立案若しくは助言を行うことの請負若しくは受託を業とする者(以下「建設コンサルタント」という。)
以上のように記述されています。
つまり、
(1)土木建築に関する工事の設計
(2)土木建築に関する工事の監理
(3)土木建築に関する工事に関する調査、企画を立案若しくは助言を行う
を請負(うけおい)もしくは受託を事業とする会社を建設コンサルタントと云う。
わざわざ、土木建築と記載して総称して「建設」と表記し、建設コンサルタントを定義しています。
さて、そんな事云ったって、分かりにくいですよね。徐々に説明していきます。
工事する建設業者(ゼネコン)と建設コンサルタントは違うのですか
• 建設コンサルタントは、公共事業の発注者の技術的パートナーとして、企画、計画、調査、設計、施工監理および維持管理に携わっています。
• これに対し建設業は設計された施設(トンネル、ダム、橋、道路など)をつくることつまり工事(施工及び施工管理)を主たる業務としています。
• 建設コンサルタントは安全性や使い易さ・施工のしやすさ等についても十分考慮して設計に当たらなければなりませんし、建設業者は設計者の意図を十分汲み取って施工を進める必要があります。
測量業者や地質業者と建設コンサルタントの違いは?
• ひとつの構造物をつくりあげるまでには、大きく分けて、企画、計画、調査、設計および施工監理の5段階があります。
• 測量業者や地質調査業者は主に調査段階で関わり、建設コンサルタントは企画から施工監理まで全ての段階で関わります。
• 測量業者、地質調査業者、建設コンサルタントおよび建設業は、法や大臣告示により定められた業種であり、複数の業を兼業する企業も多数存在します。
建設業者(ゼネコン)が設計すると思っていました
建設業者(ゼネコン)が設計から施工まで行うと、原価を抑えて利益を多くするのではないか。そのため、品質確保、安全性の確保が犠牲になるのではないか。という観点から昭和34年の建設省事務次官通達「土木事業に係わる設計業務などを委託する場合の契約方式等について」により、設計の受託者は当該工事の入札に原則として参加できないものとされ、設計と施工を異なる者によって実施する設計施工分離が原則とされてきました。
今では、設計・施工一括発注方式が一部試行されています。
まとめ
建設コンサルタントについて、その定義や建設プロセスの中でどのような位置づけ(仕事)にあるかについて、簡単に解説してきました。
建設コンサルタントは、企画、計画、調査、設計、施工監理、維持管理という一連の仕事に携わることができる業種です。そのため、多くの知識と経験が必要となります。
別の記事で、では、企画って?計画って?という疑問に答えるようにブログ更新していきます。
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