全国版 建設コンサルタントのランキング【2021】 1~50位

社会インフラの夜景 全国版
全国版建設コンサルタントランキング2021

建設コンサルタントに就職しようと思ったり、転職したいなぁと思ったときにどの会社を選んだらよいのか迷うことでしょう。
当ブログでは、各企業の売上や各企業のホームページから得られる情報を基にして、少しでも皆様に就職先選定の支援になればと思って情報提供しています。
建設コンサルタントのランキングといえば、日経コンストラクションの特集記事のランキング(アンケートにより回答のあった企業が対象)が使われるのがほとんどです。当ブログの建設コンサルタントランキングは、国土交通省が提供している建設コンサルタント登録されている全企業の建設コンサルタントの登録データを使って売上ランキングを作成しているので、建築設計事務所や測量会社、地質調査会社そしてゼネコンまで入っていることから、日経コンストラクションのランキングとは少し違っています。

不動の大手3社

全国版建設コンサルタント売上高ランキング(1位から50位)を下表に示します。1位から3位は、日本工営、パシフィックコンサルタンツ、建設技術研究所は不動の大手3社です。

官公庁・民間・海外売上で特色を示す3社


官公庁の売上が多いのは、建設技術研究所、パシフィックコンサルタンツ、日本工営の逆の順序となっています。民間を顧客として売上が大きいのはパシフィックコンサルタンツ、日本工営、建設技術研究所の順となっています。海外を市場としているのは日本工営、建設技術研究所、パシフィックコンサルタンツの順になっています。3社の売上の特徴が分かります。

4位のオリエンタルコンサルタンツと3位の建設技術研究所では大きな開き?

4位にはオリエンタルコンサルタンツが入っています。3位の建設技術研究所とは、179億円弱の開きがあります。しかし、オリエンタルコンサルタンツは、9位にオリエンタルコンサルタンツグローバルとはグループ会社です。2社の建設コンサルタンツ売上合計だと建設技術研究所を抜いてしまいます。なお、建設コンサルタントにこだわらずグループ会社全体の売上で比較すると、オリエンタルコンサルタンツホールディングスが628億円(2020年9月決算)で建設技術研究所は651億円(2020年12月決算)と建設技術研究所の足元まで迫っています。オリエンタルコンサルタンツについては、別の機会にもう少し詳しく分析を述べたいと思います。

就職・転職するなら

企業選びで悩んでいるのなら、官公庁の仕事がしたいのなら、建設技術研究所が一番、民間(民間と云ってもNEXCOや鉄道分野の事業者です)の仕事がしたいのならパシフィックコンサルタンツ、海外の仕事がしたいのなら日本工営もしくはオリエンタルコンサルタンツグローバルが良いのではないでしょうか。

出典:国土交通省HPのデータを加工編集しました。(https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000057.html)

表の見方

ランキングは、建設コンサルタント事業の売上合計(下表の④)で行っています。法人の総売り上げには建設コンサルタント事業+測量事業+地質調査事業+その他が含まれています。
① 官公庁合計:官公庁から受注した建設コンサルタント業務の売上高です。
② 民間合計:民間から受注した建設コンサルタント業務の売上高です。
  民間事業者には、NEXCOや鉄道および電力会社など準官公庁も含まれます。
③ 海外合計:海外で建設コンサルタント事業を行った売上高です。
  海外ではJAICAから受注した案件も含まれます。
④ 建コン売上合計:建設コンサルタント業務の売上高の合計(①+②+④)です。
⑤ 法人総売上:建コン以外に測量や地質調査事業を含めた売上高です。

エイト日本技術開発が5位と健闘

エイト日本技術開発が4位に入っています。当会社は、エイトコンサルタントと日本技術開発が2005年に資本・業務提携した会社です。岡山に本社があり、本社が東京以外で上位企業に入っています。河川、道路、橋梁などほとんどの技術分野で展開している総合コンサルタントです。
現在、E・Jホールディングス株式会社が親会社になって、エイト日本技術開発は連結子会社となっています。子会社と云っても E・Jホールディングス グループの中心的な企業です。グループ会社には、株式会社近代設計を含み合計12社の会社がある大きな会社です。
実は、2社が一緒になったのには、2005年に夢真ホールディングス(現在の夢真ビーネックスホールディングス(上場会社))が日本技術開発に敵対的な株式公開買い付け(TOB)を行ったが、エイトコンサルタントががホワイトナイトとして友好的なTOBを実施して合併した経緯があります。夢真ホールディングスは、建設会社にCAD要員や施工監理技術者を派遣する労働派遣を主に行っている会社です。日本技術開発としては、そういった会社に吞み込まれて技術者を派遣要員としたくはなかったのでしょうね。なお、夢真ホールディングスの技術者派遣は業界の中では必要不可欠な存在であり貴重な会社だと思いますので夢真ホールディングスを悪く言うつもりないことは断っておきます。

老舗の八千代エンジニアリングが7位

7位に八千代エンジニアリングが入っています。2023年1月23日に60周年を迎えるそうです。(HPに書いていました) 河川、道路、橋梁などほとんどの技術分野で展開している総合コンサルタントとして、国内を始め、世界の社会インフラに技術提供する海外に強い建設コンサルタントというイメージが強い会社です。

上下水道分野に強い日水コンが8位

「水の総合コンサルティング」を標榜する日水コンが8位です。上下水道分野と云えば日水コンと云われるように、上下水道分野では圧倒的強さを持つ会社です。海外での上下水道分野への展開も力を入れている会社です。上下水道分野では20位のNJSが2番手の企業です。

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