会社の規模を示す売上ランキングも大事ですが、就職してから自分の専門とする部門の事業が無かったりしたら困りますよね。また、他の部門が大きかったら、入社しても少し肩身が狭いかもしれません。既に水道及び工業用水道部門のシェアがある会社では、技術資産も蓄積されているので安心です。ということで、就職先や転職先を選定する上で部門の売上ランキングがどの程度なのか知ることは重要です。そんな要望に応えて部門別のランキングを提供します。
部門と云うのは、建設コンサルタント登録の下記の21部門を指します。
1)河川、砂防及び海岸・海洋部門
2)港湾及び空港部門
3)電力土木部門
4)道路部門
5)鉄道部門
6)上水道及び工業用水道部門
7)下水道部門
8)農業土木部門
9)森林土木部門
10)水産土木部門
11)廃棄物部門
12)造園部門
13)都市計画及び地方計画部門
14)地質部門
15)土質及び基礎部門
16)鋼構造及びコンクリート部門
17)トンネル部門
18)施工計画、施工設備及び積算部門
19)建設環境部門
20)機械部門
21)電気電子部
1位は(株)日水コン
(株)日水コンは、上下水道事業を中心に、計画・設計等の技術コンサルティング・サービスを提供している建設コンサルタントです。「水の総合コンサルティング」を標榜する水コンサルタントです。上下水道分野では圧倒的強さを持つ会社です。また、海外での上下水道分野への展開も力を入れている会社です。
日水コンは、1959年に東京都にて株式会社日本水道コンサルタントとして設立されています。名前の通り設立当初から水道部門の専門事業者に特化してていたようです。
2020年6月に「野村キャピタル・パートナーズ株式会社は、当社が運営・管理する野村キャピタル・パートナーズ第一号投資事業有限責任組合を通じ、株式会社日水コンと資本提携しました。なお、出資比率および取得額は非公表です。」とニュースがありました。日水コンの相当の株数が野村系列ファンドに売却されたということは、日水コンが身売りした?もしかして外資じゃないよね。と心配しましたが、そうではなく【上場準備】による株式売却なのではないかと思います。(単なる素人の推測です)
補足ですが、水コンサルタントは上下水道についてコンサルタントしている企業を総称しています。略して「水コン」とも呼びます。でも「水コン」は、お茶の水女子大学の微音祭で開催されるミスキャンパスコンテストも検索されますが、水コンサルタントは一切かかわりないです。
2位は(株)NJS
(株)NJSは、上下水道を主業とし、環境、上水道、下水道、河川、廃棄物、浄化槽、ごみ、し尿、PFI等にも展開している現在東証1部市場(4月からプライム市場)に上場している総合建設コンサルタントです。
3位は新日本設計(株)
新日本設計(株)は、長野市に本社を構える東日本を市場にする上下水道分野で活躍する会社です。1963年創立から約60年、約半世紀に亘り上・下水道、農業土木を中心として公共・公益事業の調査、計画、設計および工事の監理を行う建設コンサルタントです。
4位は日本水工設計(株)
日本水工設計(株)は、水と廃棄物の総合コンサルタントとして、水道・下水道・河川・廃棄物の課題解決に向け、地方公共団体や開発途上国に対して地域特性に即した調査・ 計画・対策を提案する企業です。
5位はフジ地中情報
フジ地中情報(株)は、漏水調査をはじめとした管路診断、マッピングシステムを中心とした情報図面、地中探査などの調査業務をメイン事業として行っている上水道専業の会社です。建設コンサルタント事業は3割程度です。調査点検事業がボリュームが大きい会社です。
6位は(株)東京設計事務所
(株)東京設計事務所は、水と環境に関する専門コンサルティングを行っています。国や全国の地方公共団体や海外ODAを中心に国際協力の一端を担うなど活躍の場は多岐にわたっています。上水道部門は6位で下水道部門も5位と上位に位置しています。9位に入っているTECインターナショナルは東京設計事務所と同じTECホールディングスのグループ会社です。2社合計すると28億円にもなり、2位に入る売上を上げています。
まとめ
(株)日水コンがこの技術部門ではガリバー的存在であるようです。水コンサルタントで技術を磨くなら日水コンです。もちろん上位会社も個別の技術情報を有しており、お勧めな会社です。設計よりも濾水調査など現場が好きという方には、フジ地中情報が専門にやっているので技術を磨けるでしょう。
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